429. サトウキビゲート3 2023年4月21日
本節は第403節の続きである。
写真1に2022年9月19日から2023年4月21日までのサトウキビゲートの経過を示した。
サトウキビの葉は2023年1月末までは何とか緑色を保っているが、2月に入ると緑色を失い、枯葉色のサトウキビゲートとなった。
糖蜜色コレクション第511節「冬の赤い葉(写真10)」でサトウキビゲートの直立側枝が赤紫色を帯びていることを示した。
本節ではこの側枝についてその後どのように変化するかを追ってみた。
その経過を写真2に示した。この側枝はもしかしたら寒い冬に耐え、緑色に戻るかもしれないと期待したが、そうはならなかった。
3月23日に側枝は折れ、4月11日についに落下した。
表1は写真2で黄色矢印をした葉の葉色変化、RGB,RGB%の変化を示した。
図1は側枝葉のRGB変化である。
1月末まではR>>G</=Bで濃い赤紫色であるが、その後 R>G>Bの糖蜜色となり、3月20日まで明るさを増して
いった。3月22日、23日に雨が降り、側枝が倒れてからは再び暗い色になっていった。
雨に濡れてから葉の表面に黒いカビのコロニーが発生したためである。
図2は側枝葉のRGB%の変化である。
R%は2月上旬に最大値を示し、B%はこのとき最小値を示した。
B%は直線的にゆっくりと増加した。
赤紫色が徐々に糖蜜色に変わり、最も糖蜜色が強くなったのが2月上旬ということである。
側枝が落下した後の茎の節目を見てみると、写真3のような毛状組織が認められた。
この組織が側枝の根元を包んで保護していたものと考えられる。
いままで、側枝が落下した跡にこのような網状組織があることは気づかなかった。
これが、通常なのか特別なのかを今後観察してみたい。
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