465.BBK残渣の放置 2024年3月15日

 第433節でBBKエキスの調製について述べたが、このとき残った2次残渣を乾燥してから、水を添加して室内に放置しその経過を観察した。
 最初に2次残渣をプロパンガスコンロで加熱乾燥した。その経過を写真1に示した。
 泥状であった残渣は25分の加熱でパサパサになった。
 重量は1041gから674gまで減少した。



 加熱乾燥した残渣はついで室内放置して風乾した。
その経過を写真2に示した。

  風乾時の重量経過を図2に示した。
 最終的な重量は220gであった。すなわち最初の2次残渣重量に対して21wt%である。

  
   

 この風乾過程で5月15日に残渣表面にカビの発生が認められた。
 このときの水分は(1041-480)/1041=54wt%である。
 残渣表面に発生したカビの様子を写真3に示した。

 風乾した残渣は水道水を添加して400gにしてステンレス製の蓋をして室内に放置した。
すなわち水分は(400-220)/400 =45wt%とした。
放置中、蒸発水分は水道水の添加で補填した。
 その経過を写真4に示した。

  5月26日に表面をサンプリングし(写真5)、顕微鏡観察をした。

 顕微鏡画像を写真6に示した。
この規則的な模様はカビなのだろうか?

 さらに放置を続けると7月5日に蛆が発生した。その状況を写真7,写真8,写真9に示した。
 後から「コバエ」が発生したので、これはコバエの幼虫である。



 11月21日に水スプレーを停止し、そのまま室内放置を続けた。
 その経過を写真10に示した。

 この皿の付近には一匹のヤモリが生息していた。
 蛆から成長したコバエを餌にしているのだろう。(写真11)

 2024年3月12日に放置を一旦終え、残渣を混合した。
 混合前後の表面の状態を写真12に示した。
 

 図3に残渣重量経過を示した。
 水スプレー放置を開始するとアンモニア臭が発生した。(図4)
 残渣のタンパク質がカビに分解されたためであろう。
 蛆が発生したのはアンモニア臭が低下したころである。(図5)
 コバエが多量に発生したのは、8月21日であった。

  BBK残渣には微生物や蛆の栄養源が多量に含まれていて、蛆から成長したコバエはヤモリの餌に
なっている。
 この残渣の放置はまだまだ続けて観察していく。

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