522. 黒色物質を移植したバガス5 2025年8月13日
本節は第439節の続きである。
写真1,2,3,4,5に室内の窓際に放置したときの経過写真を示す。
シアノバクテリア層は日に日に大きくなり、2023年8月下旬からは液の全てをシアノバクテリア層が占めるようになった。
そこで、2024年5月28日に水を添加してシアノバクテリアが増殖する空間を増加させた。それでも2025年5月にはこの
空間もシアノバクテリア層で満たされた。
図1に液重量変化を示した。
図2にはEC(電気伝導度)の変化を示した。
図3はpHの変化である。
図4に示すようにpHが高くなるのは6月~9月の暑い時期である。
図5に示すように室温とpHは正の相関が認められた。
pHが高くなるのは光合成活性が高くなり炭酸イオン濃度が低くなるためと考えられる。
写真6に示すように、シアノバクテリア層はどんどん大きくなっているが、層の中にはバガスが残っている。
放置液の沪過の状況を写真7に示した。
今回、湿沪過残渣の重量は41gであった。2023年6月24日の重量は17.4gであった。
すなわちシアノバクテリアフロックは2年間で約2.4倍に増加したことになる。
分離した残渣と沪液は再混合し、さらに大きな容器に入れ水を加え再放置を開始した。
写真8と9に沪過残渣の顕微鏡画像を示した。
黒色物質の本体であった「すす病菌胞子」は今回は確認することができなかった。
糸状菌は今回も確認された。
いずれにせよ圧倒的なシアノバクテイアの世界になっている。
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