525. カビ付き黒砂糖のプラスチックバケツでの室内保存 2025年9月12日
 
 第480節で小袋包装し室温で保管した黒砂糖にカビが発生したことを述べた。
カビの生えた黒砂糖は12月までそのまま室温でキャビネットで保管していた。
12月になると新しい黒砂糖の製造が始まったので、カビの生えた黒砂糖は廃棄してキャビネットを整理しようかと考えた。
 しかし、そのまま捨ててしまうのはもったいないので写真1に示すように角形のプラスチックバケツに入れ、室温に放置し
どのように変化するかを見ることにした。
 No.1とNo.2は小袋包装したブロック状の黒砂糖であり、No.3は砂利状の釜残黒砂糖である。
 写真2は放置開始時の状態である。


   
     
 写真3は放置中の外観変化である。
 気温の低い4月までは外観に大きな変化はないが、5月以降は底の部分が飴状になってきた。
 そして夏になると飴状部分が広がってきた。

 重量変化を図1,図2,図3に示した。
 いずれも5月から7月にかけ直線的な重量低下がおこり、8月には低下は止まったように見える。。


 図4は重量の累積減少量の経過である。
 図5は相対重量の経過である。

 6月になると湿度が高くなるので、黒砂糖は水分を吸収し重量は増加するはずであるが、実際には減少している。
これは水分吸収による増加よりもカビによる黒砂糖の分解による重量減少が勝っているためと考えられる。

 写真4に放置開始時と約7ヶ月経過後の表面状態を比較した。
 放置により表面は溶融していることがわかる。


 写真5は底部の状態の比較である。
 こちらはさらに明瞭に溶融していることが分かる。

 さらなる観察を続けたい。

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