462. 黒豆きな粉添加濃度と沈殿物の組成 2022年2月22日
第458節で取得した沈殿物は-20℃で凍結して保存したが、これを解凍し乾燥固形分等の分析を行った。
解凍前後の状態を写真1に示した。
写真2は解凍した沈澱物の兼備考画像である。
黒豆きな粉を添加して取得した沈澱にはきな粉由来の不定形粒子が認められた。
表1に沈殿物の乾燥固形物の測定経過と結果示した。
沈殿物の乾燥固形分は図1に示すようにきな粉添加1%までは濃度とともに増加し、1.6%では変わらなかった。
添加したきな粉は溶解せずすべて沈澱に移行すると仮定し、表2に沈殿物中のきな粉比率を計算した。
実際にはきな粉のある部分はジュースに溶解し、黒砂糖の品質に影響を与えている。
図2はきな粉添加濃度と総沈殿物、きな粉、正味析出物の変化である。
この図によると正味析出物はきな粉添加濃度により大きく増加することはなかった。
きな粉の溶解タンパクはジュース中のポリフェノールと結合して正味析出物は増加することをすることを期待した
が、そうはならなかった。
図3はきな粉添加濃度と沈殿物固形分中のきな粉比率である。
図4はきな粉添加濃度と正味析出物、きな粉、水分の比率である。
最終的には培地の正味析出物と黒豆きな粉の比率を一定にした培地をつくり、麹発酵を行い。発酵物の熱水抽出エキスの
評価をする必要がある。
今回の分析結果をもとに、そのための培地組成を表3にように計算した。
培地20g/ペトリ皿での30℃麹発酵実験を計画中である。
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