505. (続)金柑シアノバクテリアの糖蜜発酵廃液脱色 2025年3月15日

 本節は第467節の続きである。
 写真1は脱色経過画像である。
 経過とともに少しずつ脱色が進んでいるのが分かる。


 

 
  
 写真2は脱色を開始した2023年11月16日16日、 放置途中で一旦各種測定を行った2024年3月19日。 放置を終了した
2025年3月10日の画像である。経過とともに糖蜜発酵廃液の脱色が進んでいることがはっきりとわかる。
 
 写真3は放置終了時の残渣分離の状況である。

 
 図1は各サンプルの累積水添加量の推移である。

 

 表1は沪液、湿残渣、乾残渣(60℃*15hr)重量の一覧表、表2は沪液+湿残渣に対する重量バランスである。

 

 図2は沪液、湿残渣および沪液+湿残渣の重量比較である。

  

 図3は沪液+湿残渣を100%としたときの沪液重量比率を比較した。
 
  

 図4は湿残渣の水分/固形分比率である。
 湿残渣は固形分に対し18倍から25倍の水分を含むことになる。

 

 図5は沪液+湿残渣を100%としたときの乾残渣重量比率を比較した。

 

 表3は最終サンプル沪液のRGBT,電気伝導度、pHおよび累積水添加量の一覧表である。


 図6はT値、図7は電気伝導度、図8はpH, 図9は累積水添加量の比較をグラフ化したものである。

  
  
  
  

 図9に示した累積水添加量は累積蒸発水分とほぼ等しい。
 サンプル瓶の置かれた順番に太陽光の照射量が大きかったと言えよう。
 このことは第479節で観察したことと同じである。
 累積水添加量(=蒸発水分量=太陽光照射量)とT値の関係を図10に示した。
 両者には2つに層別した正の相関が認められた。

  

 図11は累積水添加量と電気伝導度の正の相関を示す。
 蒸発量が大きいほど液の濃縮が起こっていることを示している。
  

 図12は乾残渣比率とT値の正の相関を示す。
 乾残渣すなわち乾燥したシアノバクテリアフロックの比率が高いほど、脱色は大きいことを示している。

  

 写真4は沪過残渣の表面画像である。
 脱色開始時に緑色が濃いものは栄養源が十分にあり、オレンジ色のものは栄養源が不足している。
 脱色途中のものはすべて緑色を示しているのは、糖蜜発酵廃液の添加により栄養源が十分になったためである。
 さらなる放置によりNo.6,No.7.No.8は再び黄色になった。
 
 写真5は沪過残渣の顕微鏡画像である。
 No.1は球状細胞のみ、No.2,No.4,No.5は球状細胞と糸状細胞が混合、No.3,No6,No7,No8は糸状細胞が主体であった。
  
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